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肺がんで死なないために (タバコと肺がん)

2013/10/1

1. 肺がんによる死亡数

がんによる死亡数は、日本人の死因の約30%を占め、第一位です。ちなみにその後に心疾患(16%)、脳血管疾患(12%)、肺炎 (10%)が続きます。以前は日本人で最も多いがん死亡の原因は胃がんでした。しかし1990年後半から肺がんが胃がんを抜いて第一位となってしまいました[図1]。

部位別のがんの死亡数の推移

国立がん研究センターがん対策情報センター
http://ganjoho.jp/professional/statistics/statistics.html

2. 肺がんの原因

肺がんの原因の中で最もはっきりしているものはタバコです。2006年の日本人を対象とした疫学研究では、喫煙者の肺がんリスクは非喫煙者と比べて男性で4.5倍、女性で4.2倍と報告されています[図2]。
肺がんを減らすためにまず推進すべきことは禁煙です。喫煙率は男性では減少しているものの、若い女性では増加傾向です。

喫煙による肺がん発生の危険性

3. 禁煙による肺がんの危険性を排除

タバコを吸っている人でも禁煙をすれば肺がんの危険性は減少します[図3]。禁煙をしてから9年以内ですと喫煙者に比べて30%ほど肺がんの危険性が減ります。20年以上、禁煙している人ではタバコを吸ったことが無い人(非喫煙者)とほぼ同等になります。

喫煙による肺がん発生の危険性

4. 禁煙による肺がん術後の再発予防効果および2次肺がん発生予防効果

禁煙は肺がん術後の再発を減らします[図4]。肺がんによる死亡率はタバコを止めた人に比べて、タバコを続けた人は約3倍増え、再発率も約2倍増えます。禁煙は肺がん術後に時々発生する別の部位の肺がん(2次肺がん)の発生も予防します[図5]。

禁煙の肺がん術後再発予防への効果
肺がん発生後の二次がん発生への影響

文責:呼吸器外科 杉村 裕志
2019/7/5 更新

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